守備位置補正 試算

そういえば、守備指標だけじゃなくてフィールディングバイブルIIでビル・ジェイムズが解説していたような守備位置補正の日本版もやってみないとな、と考えていたんでした。
非常にデータの整理が面倒なんで避けてしまっていましたね。
何をやるかというと結局はmorithyさんの『総合評価の守備位置補正』と同じようなことで、「もう先輩がやってくれているんだからいいや」と言えなくもないのですが、まぁ自分で計算しないのは気持ち悪いし自分なりのやり方をしたい面もあるので。

そもそも私がサイトの総合評価で使用した守備貢献のベースラインは、アベレージのチームでも144試合で72勝分の貢献があり、そのうち半分くらいが攻撃と守りに分配され、さらに守りのうち何割かが(投手でない)守備に分配されることになるはずだ、という感じのものです。
各守備位置の平均的な選手がどれだけの貢献を得るかがわかれば、各守備位置での相対評価であるRRFなどに加算して全体の貢献を得ることができるはず、と。
問題は守備の貢献はどのくらいなのかとか、各守備位置への貢献の分配はどのようになるのかというところで、それについて具体的な方法論を与えたのがジェイムズの解説でした。
その内容は前述の通り結局打撃の補正とも言えてしまうと思うのですが、ひとつの仮定で割り切って具体的に行っているという点では美しいかな、と感じました。
で、一度ジェイムズのを参考にやってみたいかなと。


2008年セ・リーグの打撃成績を、各選手の出場イニング割合に応じて各守備位置に割り振って得た結果が以下。

守備位置長打率出塁率得点創出
捕手.351.303294
一塁手.470.362559
二塁手.349.322355
三塁手.440.336446
遊撃手.346.319334
左翼手.450.348538
中堅手.397.347446
右翼手.418.318451

ジェイムズ風の計算(要はよく打つ守備位置はその分マイナスする)を取り入れつつ、年間の守備全体の貢献が12勝として各守備位置に貢献を割り振ってみたものが以下。

捕手1.9
一塁手1.1
二塁手1.8
三塁手1.4
遊撃手1.8
左翼手1.2
中堅手1.4
右翼手1.5

一年分だけでは非常に心許ないので数年分やる必要があるだろうと思います。右翼手が中堅手より高いのとかたまたまでしょうし。
これで総合評価がもう少しスッキリするといいのですが……



数字アレコレ | コメント(0) | トラックバック(0)2009/07/05(日)16:20

試しに

前回触れた守備指標の話で、サイトでやっている外野手評価と同じようなメソッドを用いて刺殺なしで内野手を評価すると以下のような感じになります。
Plus Plays評価で、最初の数字が当方の評価、右の数字がRRF。

2008年セ・リーグ 遊撃手及び二塁手

梵 英心26 32
坂本 勇人7 13
鳥谷 敬6 48
小窪 哲也3 2
宮本 慎也3 -10
石川 雄洋-4 -6
川島 慶三-5 -9
デラロサ-6 -12
石井 琢朗-10 -6
井端 弘和-24 -40

東出 輝裕28 25
田中 浩康19 29
平野 恵一10 20
荒木 雅博-3 8
仁志 敏久-11 -1
関本 賢太郎-17 -35
木村 拓也-21 -38


これでも納得いかないことはないんですよねぇ。



数字アレコレ | コメント(0) | トラックバック(0)2009/07/04(土)22:56

そのうちやりたいこと

最近それほど時間がとれない中
セイバーメトリクスに関して「これを調べたり試行錯誤したい!」って思えるものがなんとなくないなぁと思いつつも(全てにおいて勉強が不足しているのはもちろんですが)
サイトの守備のページに、内野手について自分なりの指標を形としては出していないんだっけ、と思い出し。

いや、外野手の評価はやっていて、自分の中の首尾一貫性を保とうとするならそれの内野適用版をやるっていうだけの話ではあるんですけどね。投手のL/R偏向を補正する係数なんかは機械的に出るものだし。
確か内野手の守備評価に刺殺を含めるかどうかで迷っていたんでした。
Naranjaさんがご紹介されていたDRAの説明には、内野飛球はほぼ自動的に全部アウトになるものだからフライのキャッチによる刺殺はたまたま飛んできたかどうかで決まる(→守備能力とは関係ない)こととか、「ビル・ジェイムズは三塁手の刺殺数と守備能力の間に関連性がないことを発見した」とか書いてありませんでしたっけ。
かといって非常に守備の統計が貧弱な中せっかく刺殺という記録があるわけだから活用したいというのもあり。

とりあえず前の総合評価(Total Win)でやった守備評価は納得いっていないし、2009年シーズン終わったら全体的に改変したTotal Winを出したいと思っているんで
そのために、という意味でもなんとか考えないとなぁ。



数字アレコレ | コメント(0) | トラックバック(0)2009/07/01(水)21:56

GREAT


WPA Inquirer (THT)

すげ。
THT提供の勝利確率を算出するモデル。
こういうのこれまでも無いことはなかったのですけどExcelのスプレッドシートだったりして実際のところなかなかとっつきにくく
Web上でポチポチやるだけでmathematicalで練られた数字が得られるというのはすごいです。

勝利確率(勝利期待値)というのは、与えられたイニング・点差・アウト・走者からの平均的な勝利の確率を計算するもので
例えば試合開始時点では両チームともに勝利確率は当然50%であり、ホームチームが2点リードで9回裏を迎えた場合93%、どちらかが勝利すれば100%または0%に行き着く……というような数字です。
各状況ごとの数字を基に、それぞれの選手がこの勝利確率をどのように動かしたかということの評価がFanGraphsなんかが提供しているWPAです。
打者のWPAは平均的な打者で0となる数字で、各局面の重要性を加味したBatting Winということになります。
(ちなみにBaseball Timesがよく載せていた「勝利貢献度」なるものは説明を読むに多分WPAに類するものでしょう)

有難いのは得点レベルの設定が選べることで、数学的な数字かつこうなってるとNPBにも応用しやすいんですよねぇ。
WPAの日本版と言える勝率案のサイトも平均得点率の高い2004年対応の数字しかパブリッシュしていませんし。
だからといってこれを使って即何かするかと言われると難しいのですが、まぁいずれにせよ勝利期待値の概念は今後も上手く利用していくことが求められると思いますので。



数字アレコレ | コメント(2) | トラックバック(0)2009/06/28(日)00:01

お、最新記事ですか



なぜこんなに弱い? 「飛ばないボール」と阪神窮状


こうした記事にまとめられているのを読むと改めて面白いですね。良いです。
パークファクターを通したチームの戦略といったものについて道作さんほど書かれているセイバーメトリシャンてMLBを含めてもなかなかいないんじゃないでしょうか。
どうしても数字に細かい説明をつけるのは難しいので中途半端な伝わり方して「東京ドームは甲子園の約5倍本塁打が出やすいので巨人の選手の本塁打1本は阪神の選手のそれの1/5の価値しかない」とかなったりしなければいいのですが。

まぁフォローしときたいとすれば一点、どうでもいいような気もしますけど、「パークファクター」はイコールで「本塁打の出やすさを測る指標」ではないということです。
基本的に「パークファクター」はもっと広義な用語で球場が野球の試合に与える様々な影響のことですので。パークファクターとしては本塁打のものが最も使われる機会が多いかといえば、得点のほうが多いんじゃないでしょうか。
いずれの場合でも結果の数値には結構多くの要因が複合的に絡んでいるはずなので道作さんのように解釈・立論をしていくって傍から見るよりずっと難しいことだろうなぁと思います。


そういえばパークファクターの話が出たのでついでに(?)前から思うこと。
巨人の大砲中心の編成って「野球はホームラン競争じゃない」とか批判されることもあるようですけど
あの球場であの編成を見ると、まさに野球をホームラン競争に単純化しようとしているように見えることがあります。
細かい説明は省きますけど野球の特性を考えると、長距離砲を大量に獲得できる資金力があるなら、確実に勝っていくためには「正しい」やり方だと思います。
資金力優位なら物量作戦で敵を潰すって、兵法として正しいですよね。見ていて楽しいか面白いか気持ちいいかは知りませんが。


野球徒然 | コメント(8) | トラックバック(0)2009/06/23(火)22:20

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プロフィール

Author:クロスケ
野球全般好き。
プロ野球をよく見るが特定の球団のファンではない。
基本的には無責任に書きたいことを。

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