Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

個人的な映画『マネーボール』への期待の仕方

moneyball_pitt.jpg
スポーツ・イラストレイテッド誌/ブラピとFIP式
http://www.insidethebook.com/ee/index.php/site/article/fip_on_the_cover_of_si/



映画『マネーボール』、米国ではぼちぼち早い人が見て賛否両論だそうです。
どういう意味で(映画の出来としてなのか、その中身としての球団経営やセイバーメトリクスについてなのか)賛否両論なのかまで詳しくは知りませんが、基本的に、賛否両論じゃなきゃマネーボールじゃないですよね(笑)
いずれにせよセイバーメトリクス好きとしては、統計を通じて野球を見ることを映画『マネーボール』が広めてくれるのは非常に嬉しいことです。

しかし、これは日本で映画が公開される前に先手を打って言っておきたいことなんですが、そもそもセイバーメトリクスなんて100人野球ファンがいるうちの1人が「ちょっと面白い」と思えばそれで十分なようなものだと思うんです。
だから仮に『マネーボール』を見たうちでも99%がセイバーメトリクスには特に興味を持たないとか反対でも全然構わないというか自然だと思います。
セイバーメトリクスに広まって欲しいと思っていると言っても、それは野球ファンの7割8割に正しく認知して欲しいとかいう意味ではないということです。それは無理だと思うしそれを願う必要もない。
これはハードルを下げるとかいうことではなくて、原理的におそらくそういうものだろうということを冷静におさえておくは無駄な混乱や徒労を生まないためにも大事なんじゃないかと思う次第でして。セイバーメトリクス先進国の米国でも野球ファンの過半がセイバーメトリクスをしっかり理解しているなんてことはまずないでしょう。

「お前らはマイノリティだから云々かんぬん」ということは別に言われたくもないし(言われても意味ないし)、逆にセイバーメトリクスを楽しむ側がそれを引け目に感じたり、物足りなさを感じて疲弊したりする必要は全くないんじゃないかと。
これは特に根拠もない個人的な予想なんですが、今回の映画によってセイバーメトリクスが急速に普及するということは考えにくいんじゃないかな、と思っています(そうなってくれれば万々歳ですが)。
それでも映画を見た1%が興味を持ってくれたら素晴らしい。マジョリティとかマイノリティとかじゃなくて、とにかくここはここで世界ができるっていうことが大切かと。
どうもわかりにくくしか書けませんが、個人的にはセイバーメトリクス普及に関する期待ってそんな感じです。



追記:方々の反応を見ていくと賛否両論というより相当「絶賛」の割合が高いような感じもしますね。特にセイバーメトリクス関係者の評判が良いのはすごい。世間の反応のことは別にして、個人的にはかなり楽しみになってきてしまいました。


映画「マネー・ボール」予告編(日本語字幕)





もう各所で出ておりますが。
個人的には「ソーシャル・ネットワーク」がツボだったからその感じだったら嬉しいなぁ。


時間ができたら読みたいなぁ


「EXTRA 2%」 (Baseball Lab)

三宅さんによる紹介。面白そうですね。

思えばこないだHarvard Business Reviewのポッドキャストを(何を話しているのかは全然わからないけれど)聞いていたらこの本の話でJonah Keriなる人物が出てきて、なんかどっかで聞いたことある名前だなぁと思ったら『Baseball Between the Numbers』の編著者でもあるこのお方でした。

他にもハーバード・ビジネス界隈で、セイバーメトリクスにインスパイアされて「従業員のパフォーマンスを客観的にどう測定するか」なんて話をしていたりするのでなかなか馬鹿にできない世界のようです。

いや、野球の本として面白いぞってことを伝えなきゃいけないのかもしれませんが。


映画版マネー・ボールの映像


映画版マネー・ボール公式サイト(Trailerが流れます)

おーほんとに映像になってるよ。想像以上にワクワクする感じします。
イメージ通りかはともかくブラッド・ピットの雰囲気結構いいかも。

セイバーメトリクス的な部分はまぁネタとしてもわかりやすい感じで「変な(異質な)原理」として描写されるのかもしれません。
それを機に面白いと思われるのか変な趣味と思われるのかわからないですが、今更どちらでもいいという面もありますかね。

アソシエの記事

この前も紹介しましたが、日経ビジネスアソシエに掲載されていたセイバーメトリクスの記事がネット上でも読めるようなのでリンクしておきます。

数字が野球を変えた!~日ハム・楽天 躍進の裏にある新データ

個人的にはラミレスとガイエルというチョイスが上手いなぁと思いました。ビジネス誌に載せるんであればイチローあたりを取り上げちゃうっていう手もわかりやすくするためにはあるんでしょうけど、それはそれでやり方が難しいでしょうね。
そして、記事を読んだ後味はなんとなく『マネー・ボール』を読んですごいなぁと思った頃を思い出す感じというか。
27系の式、いわゆる「特定の打者が一人で打線を組んだ場合一試合でどれだけ得点を上げられるか」の式はくだらないと思われるか面白いと思われるか分かれるところであるような気はしますが
個人的にはやっぱりそういう数字を見て「へぇ、そんなこと計算するのか、面白い」と言えるぐらいがいいと思います。単純に趣味の問題ですけど。だから27式にはどっかで生き残り続けて欲しい。
今は難しい統計学を取り入れた指標もありますが、セイバーメトリクスに「数字遊び」の側面があるのは悪いことだとは思っていません。


シーズンが終了するたび、ポール・デポデスタは、アスレチックス全選手のデータをもとに、各選手が打席をどれぐらい有効に利用したかを調べる。究極の評価方法はじつに独特だ。もし1番から9番までその選手ひとりに打たせて試合をしたら何点入るか、を計算していく。たとえばハッテバーグだけで打順を組んで2002年のアスレチックス全試合を戦ったら、総得点はいくつになるのか?
計算の結果、ハッテバーグのクローン人間9人でチームを作ると、940ないし950点入ることがわかった。(中略)一方、重量級打線を誇るニューヨーク・ヤンキースは、897得点だった。すなわち、ハッテバーグ9人のチームは、ヤンキースを上回る球界最高の攻撃力を持っているのだった。(マイケル・ルイス 『マネー・ボール』)

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管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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