Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

GREAT


WPA Inquirer (THT)

すげ。
THT提供の勝利確率を算出するモデル。
こういうのこれまでも無いことはなかったのですけどExcelのスプレッドシートだったりして実際のところなかなかとっつきにくく
Web上でポチポチやるだけでmathematicalで練られた数字が得られるというのはすごいです。

勝利確率(勝利期待値)というのは、与えられたイニング・点差・アウト・走者からの平均的な勝利の確率を計算するもので
例えば試合開始時点では両チームともに勝利確率は当然50%であり、ホームチームが2点リードで9回裏を迎えた場合93%、どちらかが勝利すれば100%または0%に行き着く……というような数字です。
各状況ごとの数字を基に、それぞれの選手がこの勝利確率をどのように動かしたかということの評価がFanGraphsなんかが提供しているWPAです。
打者のWPAは平均的な打者で0となる数字で、各局面の重要性を加味したBatting Winということになります。
(ちなみにBaseball Timesがよく載せていた「勝利貢献度」なるものは説明を読むに多分WPAに類するものでしょう)

有難いのは得点レベルの設定が選べることで、数学的な数字かつこうなってるとNPBにも応用しやすいんですよねぇ。
WPAの日本版と言える勝率案のサイトも平均得点率の高い2004年対応の数字しかパブリッシュしていませんし。
だからといってこれを使って即何かするかと言われると難しいのですが、まぁいずれにせよ勝利期待値の概念は今後も上手く利用していくことが求められると思いますので。


お、最新記事ですか



なぜこんなに弱い? 「飛ばないボール」と阪神窮状


こうした記事にまとめられているのを読むと改めて面白いですね。良いです。
パークファクターを通したチームの戦略といったものについて道作さんほど書かれているセイバーメトリシャンてMLBを含めてもなかなかいないんじゃないでしょうか。
どうしても数字に細かい説明をつけるのは難しいので中途半端な伝わり方して「東京ドームは甲子園の約5倍本塁打が出やすいので巨人の選手の本塁打1本は阪神の選手のそれの1/5の価値しかない」とかなったりしなければいいのですが。

まぁフォローしときたいとすれば一点、どうでもいいような気もしますけど、「パークファクター」はイコールで「本塁打の出やすさを測る指標」ではないということです。
基本的に「パークファクター」はもっと広義な用語で球場が野球の試合に与える様々な影響のことですので。パークファクターとしては本塁打のものが最も使われる機会が多いかといえば、得点のほうが多いんじゃないでしょうか。
いずれの場合でも結果の数値には結構多くの要因が複合的に絡んでいるはずなので道作さんのように解釈・立論をしていくって傍から見るよりずっと難しいことだろうなぁと思います。


そういえばパークファクターの話が出たのでついでに(?)前から思うこと。
巨人の大砲中心の編成って「野球はホームラン競争じゃない」とか批判されることもあるようですけど
あの球場であの編成を見ると、まさに野球をホームラン競争に単純化しようとしているように見えることがあります。
細かい説明は省きますけど野球の特性を考えると、長距離砲を大量に獲得できる資金力があるなら、確実に勝っていくためには「正しい」やり方だと思います。
資金力優位なら物量作戦で敵を潰すって、兵法として正しいですよね。見ていて楽しいか面白いか気持ちいいかは知りませんが。

なんとなく

ラミレス 打率.302 長打率.484 出塁率.326 OPS.810
小笠原  打率.300 長打率.548 出塁率.393 OPS.941

打率は同じようなものでも総合指標で大差。このままいくと年間のBRで30くらい小笠原が上回ることに。
ラミレスの特性に関する危険性は巨人入団前にセイバー関係では結構言われつつも去年始まってみると何の問題もなく活躍しちゃって話題に上らなくなった感じでしたが
守備の悪い左翼手で東京ドームでこのOPSっていうのは何気に黄信号レベルに入っている気がする。
というかちょびちょび試合を見た感じ、今年の巨人がそこまで勝つほどのチームには見えない。実際7割近い勝率上げちゃってるわけだから私がちょっと見てどう思うかなんてどうでもいいっちゃいいんですが。
まぁ現在のリーグ全体と比較するとなんだかんだで駒は揃ってますもんね。


プロ野球勝敗予想バトル

プロ野球勝敗予想バトル

公式にこういうことをやるのかぁ、面白いなぁ、と思う反面
「日毎にこの日勝つと思う球団を選び、クリックして下さい」
という説明を読んで、あぁ、やっぱり日毎なのかとガックリきてしまうセイバー気質な自分。
1試合の結果なんて運の影響が大きすぎて「当てたい」とか「当たったら嬉しいだろうな」と思う次元にいかない。
先発投手の関係とか、1試合だけだからこそ予想しやすい面もあるし、1試合の予想を繰り返す上で精度を高める何らかの合理的な手法といったものも確実に存在するでしょうが
個人的にはあんまりやる気にならないかなぁ。
自分のことを除けば短期的にやれる予想ゲームっていうのはいいんじゃないかと思いますが。

むしろこのゲームをやり続けて「名人」の予想的中の継続性なんか測って悪い意味で期待を裏切る結果だったら面白いとか考えちゃうのはひねくれてますかね。


素晴らしい

道作さんのサイトの掲示板でりんちゅーさんが情報出して下さっているのを見て、最新号のBT買ってきました。
2004年から2009年のNPB得点期待値・得点確率表。これだけでも定価の何倍かの価値はあるんじゃないですか。そんな状況が悲しくもありますけれど、とにかく個人じゃこれの算出は無理なので、掲載してくれたBTに感謝です。

その得点期待値を掲載している記事での「先頭打者出塁が最も重要なポイント」という主張も全く同意。
前々から思っていましたが勝負強さというとランナーを返すことについて言及される場合が多いですが先頭打者が出塁するかアウトになるかで得点期待値の変動って物凄く大きいので、勝負強さというものを語るとするなら走者なしの最初の打席をもっと対象にするべきじゃないですかね。ノーアウトで出塁しておけば続く打者が凡打でも進塁できたりするわけで。
Baseball Between the Numbersの記事はイニング先頭打者の打席を「隠れた重要局面」として挙げていたんではないかな。

まぁとにかく、NPBの得点期待値を見たい人は買いましょう。

整理されてなさすぎで失礼

コメントのほうで出た話題について。
野球版ピタゴラスの定理・ピタゴラス勝率あるいはヘンリー理論と呼ばれる、チームの総得点と総失点から期待勝率を算出する式がありまして
その期待勝率と実際の勝率を比較して、実際の勝率が高いと監督が優秀、低いとダメ、というような評価の仕方を時々見かけます。
実際のところそう偏った言い切り方はしていなくて注釈のある良心的な考察が多いとは思いますが、私はその評価方法には基本的に賛同しないっていうのは言っておこうかと。その話を詳細にサイトに書こうとは前から思っていたのですが書けていなくて、多分ブログにもはっきりは書いていないのでこの機会に殴り書きですが書いておこうと思います。



ピタゴラス勝率=得点の二乗÷(得点の二乗+失点の二乗)

まぁRPW使うんでもなんでもいいんですが、「総得点と総失点から導き出される期待勝率」と「実際の勝率」を比較してそのマージンを監督の評価とする場合の問題点としてはざっと以下のものが思い浮かびます。
 ※便宜上、争点となる「実際の勝率÷ピタゴラス勝率」(=ピタゴラス勝率に対して実際の勝率が高いか低いかの比率)のことをカッコつきで「効率」と表現することにします。


  • 総得点と総失点自体に監督が大きく影響していること
    総得点と総失点が監督の力でどうにかできないなら、その条件の基でいかに勝率に上積みをもたらすかっていうのは重要なわけですが
    そもそもその監督の(選手起用や指導の)せいで総得点が低いとかって事態であるんなら、そこから計算される期待勝率より多少の上積みがあったとしても監督がチームの結果に与えた影響というのは別にプラスではないということです。


  • 総得点と総失点に対する勝率の高さはペナントレースでなんら意味のある数字ではないこと
    ピタゴラス勝率が.400のとき実際の勝率が.500であるのと
    ピタゴラス勝率が.700のとき実際の勝率が.600であるのと
    どっちが優れたチームかというと、考える余地なく後者です。総得点と総失点に対して効率がいいかというのは最終的にはなんら問題になるものではない、ということです。
    「効率」が悪化する代わりに実際の勝率の絶対値が高まる戦術みたいなものが存在するのかはわかりませんが、あるとしたら迷わずやるべきですよね。
    結局、「効率」の良さは野球が追い求めているものでもなんでもないわけで。


  • 単なるチームのスタイルの違いである場合もあること
    ピタゴラスと比較して効率が良いように感じるチームというのは勝ちに接戦が多く負けに大敗が多いチームです。
    よく言われることっぽいですが、チームのスタイルとしてこれを実現しやすいだろうと考えられるのはリリーフ陣の厚いチームです。
    少しでもリードした試合では優れたリリーフをどんどん投入して逃げ勝つ。逆にリードがとれない試合では勝ち試合用のリリーフを休ませ、どうせ負けなんだから点差が開いたっていい。
    このとき「効率」は比較的良くなるのかもしれませんが、前述の問題点と関連することで、仮に厚いリリーフの分を先発に回していたら「効率」は悪くなるかもしれないけれども勝率の絶対値は高まるっていう可能性も私はあると思います。
    結果的にチームのスタイルの作り方で「効率」の傾向は変わるのかもしれませんが、やはり最終的には勝率自体を問題にするであって「効率」が良く見えるスタイルかそうでないかはどっちでもいいんではないかと。


  • 運の影響も大きいであろうこと
    たまたま投手が調子の良い日に打線が必要以上に点を取ることもあれば、逆の日もあります。140試合くらいじゃあ、そういう偏りで「効率」がブレることは十分考えられます。監督が同じなら「効率」に一貫した傾向が見られるかというとどうもそうじゃないらしいんですよね。


全然論理的に整理されていなくて恐縮ですが、一言で言うとある一側面の恣意的な切り取りでしかなく野球の本質的な目的に対して意味があるわけじゃないだろう……というところでしょうか。逆に監督の影響力は「効率」に留まるとか「効率」は監督以外の要因でほとんど変動しないとかいうことを基準に野球を考えようとしたら、相当野球観変えないとならないはずですよ。
ただし「効率」自体は面白いと思います。2007年の阪神の例なんかも、ただ総得失点を増大させるだけが野球じゃないだとかリリーフの重要性とかを強く示唆してくれましたし、それを考察すること自体は有意義なことだと思います。
ただ監督の評価になるっていうのは、どうなんでしょうかね。改めて考えてもやっぱり腑に落ちません。みなさん大して真に受けていないだけのことかもしれませんけどね。


セの打撃成績に驚き

試合全然見れてないくせに習慣みたいなもんで大まかなスタッツだけはエクセルに呼び出すんですが
今年はセリーグの打撃成績が低いな低いなとは思いつつも、ふっと気付いた広島のチームOPS.616。出塁率.295ってそれ。長打率.321ってそれ。平均得点3.16ってそれ。ちなみに去年の広島のチームOPSは.698です。
もちろん「打ててなくてだめじゃん」とかそんな話をしたいんではないです。新球場どうなっているのだろうかと。本当に見れなくて残念。
ちなみに得点の平均値がこれだけ下がっちゃうと偏差の生まれ方の関係で試合展開の不確定さ(ひいては野球の試合というものの雰囲気・感覚そのもの)が結構変わるはずなんですよね。実際標準偏差はどうなっているんだろう。ああ、せっかく良いネタがあるシーズンなのに……


英語の問題

次の英文を訳しなさい。

(1) Put a space between king and and and and and queen.

(2) I think that that that that that writer used is wrong.




最近知ったやつ。
野球ともセイバーとも全っ然関係ないんですけど、この前載せた確率の問題より遥かにすっきりするし面白かったので(笑)

参考
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1216188337



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管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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