Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

自分は何もしていないけれど

セイバーメトリクス関連の仕事を単にご紹介。


まずは、道作さんの新作記事

まぁ別にこれがOPSじゃなくてTAでもRC27でもいいわけなんですが
MVPかどうかを置いておくとしてもこれだけ打撃で傑出した上にチームの防御率が良いことはもう少し評価されて欲しい気も。
道作さんのブログにもコメントしましたがこの結果を残したのが古田だったらもっと評価されている気がしてならない。



morithyさんの2009年版総合評価(暫定)

今回もまた緻密かつ意欲的に構成されており興味深い研究成果。
自分の評価と重なっているところ、違うところが非常に面白いです。
こちらも早く総合評価を算出したいという思い。



そしてNaranjaさんの守備指標

まずデータが圧倒的すぎる。
指標の構築に関しては、得点化の方法などUZRに近づいているなぁという感想。良いモノ見させてもらってます。これからまた細かく勉強します。

三塁と一塁

ちょっと変なことに気付いた。というか、ちゃんと数字を追っていた人は既に気付いていたかもしれないけれど。

当方オリジナルの守備評価について内野手の分を整理していて、ホセ・フェルナンデスの数字が、一塁と三塁で明らかに異なるなぁと思ったのです。

フェルナンデス・一塁・三塁
年度2005 2006 2007 2008 2009
一塁3 8 10 14 1
三塁0 -3 -14 -5 -5

数字は平均的な守備者が守る場合に比べて防いだ失点の評価で、マイナスがついていなければ平均以上の守備という意味。
一塁では明らかな名手である一方、三塁手としては粗悪。フェルナンデスは世間的な評価とセイバーメトリクス的な評価が食い違う守備者として知られていましたが、少なくともその問題について語るときには「一塁手として相対的にどうか」と「三塁手として相対的にどうか」は分けて扱う必要があるようです(ただし、morithyさんのサイトによれば私が指標を算出していない2004年以前ではフェルナンデスの三塁守備が良かったということも示されているのですが)。

福浦なんかも指標としては上手い一塁手と言えますが

福浦・一塁
年度2005 2006 2007 2008 2009
一塁-7 2 9 6 3

数字的にはフェルナンデスのほうがさらに優れているように見える。


これは結局「三塁守備のほうが一塁守備より難しい(だとかライバルのレベルが高いだとか)」ということなのかと、同じように三塁と一塁を両方守る選手として思いついた小笠原(巨人)の数字を見てみると

小笠原・一塁・三塁
年度2005 2006 2007 2008 2009
一塁--0 0 10 -6
三塁-1 0 5 -8 -3

あまりはっきりとそういうことは出ていない。まぁ全体としては一塁のスコアのほうがいいので基本的には一塁を守ることのほうが容易い、他の一塁手に比べれば上手くいく、と見てもいいのかもしれませんが特に小笠原の場合故障なんかも絡んでいるのでなんとも言えないのかも。
ちゃんとまとめたわけではないですけど二塁手・遊撃手の間なんかで見ると「上手いやつはどっちでも上手い」ような数字が出ている傾向があるように思います。この辺詰めれば守備位置別難易度なんて出せそうですがサンプル数がなかなか。


2009年チーム守備力

サイトのチーム守備評価を更新。
チームの野手が全体として、リーグの平均的な守備陣に比べてどれだけ失点を防いだかを数値化しています。
せっかくなのでこっちにも結果を。


年度リーグ球団 失点率DER 守備得点
2009 巨 人3.39 .703 32
2009 中 日3.55 .700 20
2009 ヤクルト4.28 .697 3
2009 阪 神3.75 .688 -6
2009 広 島4.04 .685 -13
2009 横 浜4.87 .677 -38
年度リーグ球団 失点率DER 守備得点
2009 日本ハム3.84 .702 50
2009 西 武4.32 .689 15
2009 ソフトバンク4.13 .683 11
2009 楽 天4.25 .683 -6
2009 オリックス5.04 .670 -32
2009 ロッテ4.47 .672 -40


計算法としては、打撃成績から予測される得点(失点)を導く式を使い
(A)リーグの投手の平均的な奪三振率・与四死球率・被本塁打率のときリーグの平均DERで失点がいくつになるか と
(B)リーグの投手の平均的な奪三振率・与四死球率・被本塁打率のとき該当チームのDERで失点がいくつになるか
を計算し両者の差をとることで、(B)のほうが少ない(高いDERにより少ない失点数に抑えられる)とき評価がプラスになるようになっています。
DERは素直にグラウンド上に飛んできた打球をアウトにした割合なので、結構チームの守備力を反映してチームとしてのUZRなどとよく相関します。またこの算出式では、地味に併殺処理などの効率の良いアウト獲得も評価されます。
その利得をどう個人に割り振るかっていうのがRF的な方法だと難しいのですけどね。

結果を見ると、日本ハムは相変わらずの鉄板なのでまぁいいとして
日本シリーズ始まる前くらいに本当は言いたかったのが、今年の巨人の守備はよかったということ。
DER生値なら日本ハムより高い。これは結構意外なのではと思うのですがどうなんでしょう(もちろんパークファクターなどもあるのでこのまま完全にチームの守備力だ、とは言えません)。



ベストナイン等出揃ったようで


セ・リ-グ表彰 パ・リーグ表彰

GGなどと比べてこういうのを見るとどうしても思っちゃうのは
守備も大事なんだけれどもどうしても打撃による差で多くが決まってしまうよなぁということ。

例えば極端な例ですがセ・リーグの捕手。
PFでバリュー補正済みの打撃得点創出を比較すると、600打席あたりの数字が阿部が108なのに対して相川は45。この二人は300打席以上立った中で最も得点創出のレートが高い捕手と低い捕手です。
差は63もあって、相川は守備でこの差を埋めようとすると当然守りで年間63点分阿部に比べて秀でなければならないわけです。
しかしダルビッシュが今年平均的な投手が投げる場合と比較して防いだ失点(RSAA)でも52点、MLBをはじめ報告されている捕手守備指標では平均と比べて10点も防げば大したもんというレベル。
守りでそれだけの大幅なギャップを埋め合わせることはほぼ無理なのではないか、と思うのが正直なところです。
これは良いか美しいかすごいかとかそういう問題とは別で。単純に守備にそれだけのものを要求するのは酷に思われます。

両翼も含めた外野守備指標

ちょっと用事から解放されて、懲りずに守備指標。この前までで中堅手だけやっていたので両翼も含めて守備の得点化の数字を出します。我慢できずに算出してみてるだけでこれもまだ速報値ですので悪しからず。


2009年セ・リーグ外野手 300イニング以上

左翼手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
福地 寿樹941 .95026.8 0.6 27.4
和田 一浩1194 .8306.5 6.1 12.7
内川 聖一1112 .86112.9 -3.1 9.8
金本 知憲1249 .740-12.5 -2.2 -14.6
フィリップス526 .632-17.2 -0.2 -17.4
ラミレス1017 .655-27.4 -1.8 -29.2
中堅手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
赤松 真人999 .97444.9 0.5 45.5
青木 宣親1170 .8205.8 2.1 8.0
平野 恵一327 .8402.9 1.4 4.3
鈴木 尚広447 .8171.8 0.5 2.3
藤井 淳志927 .8010.3 -1.5 -1.2
金城 龍彦629 .776-3.8 -0.2 -4.0
松本 哲也689 .764-6.1 1.3 -4.8
赤星 憲広710 .763-5.8 -1.9 -7.7
下園 辰哉347 .635-14.4 0.1 -14.3
右翼手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
亀井 義行688 .94722.0 0.0 22.0
野本 圭369 .8241.9 -1.2 0.8
小池 正晃371 .794-0.5 0.4 -0.1
廣瀬 純319 .775-1.8 0.6 -1.1
桜井 広大560 .798-0.2 -1.2 -1.4
吉村 裕基1232 .796-1.1 -1.6 -2.7
天谷 宗一郎612 .779-2.9 -0.6 -3.5
ガイエル968 .748-11.3 4.9 -6.4
谷 佳知502 .641-17.4 0.9 -16.5


刺殺率は平均を.800としたゾーンレイティング風の数字で、守備得点が守備範囲と肩を含めた最終的な利得。平均的な守備者に比べてチームの失点をいくつ防いだか、です。
セはそれぞれの守備位置に一人ずつダントツの選手がいる様子。レフトはさすがにフィリップスとラミレスが悪すぎるか。ラミレスはBatting Runs 30だからほぼ帳消し、フィリップスは11程度なので損益マイナス。
センターはこの前書いたし触れづらいからスルーするとして、亀井はたかだか700イニング弱でよく頑張った。ガイエルが低いというのは初めてかもしれない。



2009年パ・リーグ外野手 300イニング以上

左翼手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
森本 稀哲510 .95316.6 0.7 17.3
栗山 巧545 .8789.6 0.0 9.6
リンデン513 .790-1.2 -0.6 -1.8
大村 直之539 .757-4.8 1.8 -3.0
オーティズ498 .755-4.7 0.8 -3.9
大松 尚逸349 .735-5.5 0.7 -4.7
スレッジ415 .731-6.1 1.2 -4.9
竹原 直隆456 .722-8.6 -1.0 -9.6
中堅手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
坂口 智隆1115 .8112.7 6.0 8.8
糸井 嘉男987 .8337.7 0.5 8.2
長谷川 勇也1053 .8174.2 -2.7 1.5
栗山 巧684 .790-1.6 -0.2 -1.8
鉄平1092 .787-3.5 0.4 -3.1
早川 大輔372 .753-4.7 -0.6 -5.3
サブロー615 .737-10.4 -0.9 -11.3
右翼手イニング刺殺率刺殺得点 補殺得点守備得点
稲葉 篤紀984 .87215.0 0.0 15.0
下山 真二502 .8606.2 -0.8 5.4
小瀬 浩之324 .8775.1 -0.8 4.4
多村 仁志526 .8111.2 0.0 1.2
中村 真人382 .792-0.7 -0.8 -1.5
大松 尚逸712 .738-10.6 2.2 -8.3
G.G.佐藤971 .709-19.9 -1.1 -21.0

稲葉の安定感は尋常じゃないですねぇ。サイトでは2005年から集計してますけど、稲葉の守備得点はこの5年間で16.2 22.1 15.2 10.8 15.0と推移している。少なくとも10点以上の利得をチームに与え続けるとは、相当な名手ということになります。同じ日ハムでもスレッジとか低い選手は低いし森本とかにしたって浮き沈みがあるのに。
栗山は左翼と中堅で同じくらい出ているわけですが、左翼・中堅・右翼ごとの刺殺補殺データが手に入らない中算出しているものなので、左翼手としては過大評価されていて中堅手としては過小評価されている可能性が高いです。



2009遊撃手RRF速報値

去年もちょっとやったのにまたいちいちゴールデングラブ賞をつつくのも趣味が悪いのでやめようかとも思ったのですが、「主観的な守備評価と客観的な守備評価について考える良い機会」であることに間違いないなと思ってしまうもので
遊撃手のRRFを速報値で、全体がまとまる前ですが見てみましょう。
ちなみにゴールデングラブ賞受賞者はコチラで確認できます。遊撃手は井端と金子。

速報値というのは、データが揃っていないために一塁走者補正という細かい補正を除外していて
守備イニングはNaranja氏が速報値としているデータを使用させて頂いている、というところでです。
ですから、精査したら多少変わるかもしれないということはご了承しておいて下さい。



RRF:同じ守備位置のリーグ平均に比べて何倍の効率でアウトをとったか。
Plus Plays:RRFを基に、同じ機会をリーグ平均の選手が守るのに比べていくつ多くアウトをとったか。
BCS:当方オリジナルの評価システム。同じ機会をリーグ平均の選手が守るのに比べて何点失点を減らしたか。

300イニング以上守備についた遊撃手について、Plus Playsで降順。

セ・リーグ

選手イニングRRFPlus PlaysBCS
井端 弘和1255 1.03625 10
坂本 勇人1240 1.03624 2
川島 慶三997 1.0137 6
石井 琢朗383 1.0143 5
小窪 哲也316 1.0163 -4
梵 英心539 .980-6 -3
鳥谷 敬1241 .960-28 -7
石川 雄洋1063 .923-45 -21


Plus Playsはプレー数の評価、BCSは得点の評価と単位が異なることにご注意下さい。
井端が、セイバーメトリクス的には去年の大不振から「返り咲き」。
坂本はBCSではまぁ平均的なもののRRFで高評価。去年だいぶ良かった鳥谷は、今年だいぶ悪い。



パ・リーグ

選手イニングRRFPlus PlaysBCS
金子 誠1107 1.09357 21
大引 啓次846 1.04522 16
川崎 宗則1238 1.0138 0
中島 裕之1269 .981-13 -1
渡辺 直人977 .973-14 -10
西岡 剛949 .952-24 -5


金子、鉄壁の数字。大引もかなり良い。
打撃で他を圧倒する中島は、BCS的には問題なし。

んでまぁ結果的にはゴールデングラブ賞とセイバーメトリクスの評価が一致してしまったわけですね。何と言っていいものか。




ところで細かい話ですが指標についてちょっと言いたいことがあります。
前にも少し扱った話題なんですが、「土のグラウンドはゴロの勢いが落ちて処理しやすいからホームが土の内野手のRFは高く出やすい(有利だ)」という説があります。
これは、そうなのかもしれませんが少なくとも私は統計的な証拠を見たことがないので注意が必要かもしれないっていうのがひとつ。
そしてもうひとつは、RFを補正したRRFについては式の組成的に上記のようなパークファクターの影響は受けにくい数字だと考えられるということ。
詳しくは「守備指標の話 RFとRRF」というネタをサイトで書いておりますのでそちらで見ていただければと思うのですが
簡単に言うと、RRFは内野手のアウトのうちどれだけを遊撃手が独占したかという評価になっています。
つまり、「土のグラウンドで打球が死ぬ」というような効果で内野手が全体的にアウトを取りやすくなるのであれば、それにより単純に遊撃手RRFが(他の内野手のRRFも)上昇するということはありません。アウトの絶対数ではなく割合が重要なんです。
問題になるとすればDERで、最終的にゴロが処理しやすいためにDERが上がるならRRFにパークファクターの影響は出ます。ただし外野に比べて内野がアウトが取りやすいとか、そういう間の影響がそのままRRFに影響してしまうわけではないということです。


セの中堅手

先日パ・リーグの中堅手について算出した今年の外野手守備指標をセ・リーグについても計算してみていますが

   刺殺率  得点
赤松  .974  +44.9
青木  .820  +5.8
藤井  .801  +0.3
金城  .776  -3.8
松本  .764  -6.1
赤星  .763  -5.8

正直言ってこういうのは非常に困る。
赤松の刺殺率は、平均的な中堅手がそこに飛んできた打球を8割アウトにできるような範囲を「ゾーン」に指定したとき
そのゾーンの打球をほぼ全てアウトにしてしまうような勢いの守備範囲だということを示しています。
相対評価においてはこういう「外れ値」がいるだけで他に言及することが難しくなるような感じがしますが
松本も案外良くない。


ジャイアンツ優勝おめでとうございます

原監督は言ってること中身ないけどやっぱり爽やかでいいわぁ(もちろんあの場のインタビューで中身あること言おうとするほうが間違いですけど)
今日決まったのもダルビッシュが万が一また投げるような事態を防げてよかったかな、と思います。
そういえば今回はシリーズ男とか言ってなかったような気が。


巨人、日本一奪回に王手

 プロ野球日本一を決める巨人(セ・リーグ)-日本ハム(パ・リーグ)の日本シリーズ(7試合制)は5日、東京ドームで第5戦が行われ、巨人が3-2で逆転サヨナラ勝ちし、3勝2敗として7年ぶり21度目の日本一に王手をかけた。
 巨人は二回に守備の乱れで先制点を許したが、八回に代打大道の適時打で同点。九回に再び1点リードされたが、その裏に亀井が2号ソロ、阿部が決勝ソロ本塁打を放った。
 日本ハムは2度リードを奪ったが、抑えの武田久が九回につかまった。
 第6戦は7日、札幌ドームに舞台を戻して行われる。 (2009/11/05-21:18)

 時事通信(http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009110501061




1点ビハインドの9回裏からソロ2本でサヨナラか。「えっ」「あっ」と思っているうちに気が付いたら原監督のインタビューをやっていた。解説のどちらかが鳥肌と言っていたけど、確かに若干ゾクっと。日ハムファンの方には結構しんどい幕切れなんでしょうね。
いずれにしろ今年の日本シリーズは面白い。


日本シリーズ第二戦

ダルビッシュが異常だということがよくわかりました。
ポテンシャル的には巨人はもっと点をとってもよかった気もしないでもないですが、結果は結果ということで。
なんだかコンディション悪い中チームにロクな投手がいないからしょっちゅう完投をしていた一時期の上原を思い出しました。2004年頃かな。もうちょっと最近か。あからさまに本調子のときに比べて歩幅を狭めて投げていたんですよね。
格が違う投手っていうのはやっぱり違うというわけか。


清原さんと新庄さんの解説は個人的にはアリでした。新鮮だから面白いし、意味ありげな顔をしたどうでもいいコメントよりどうでもいいコメントの顔をしたどうでもいいコメントのほうが遥かにタチがいい。無害。
さすがにしょっちゅうあれだと真剣味がそがれて困りますがたまには。


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管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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