Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

続き

この前の記事(捕手の守備を数値化)の続き。
最近前提となる説明はすっとばしちゃってよくないなと思うんですが、これらはあくまで数値的に表れている部分を詳細に詰めてみようって試みであって数字に全て表れると言いたいとか「数字に表れない活躍」を無視するとかの話じゃありませんので。
実際にプレーを見るのに合わせてデータを見るときに、一次的に用意されたデータをなんとなく見るのか・データにどういう意味があるのかを詰めて見るのか、の違いです。
まぁ優れた方の解析には「“数字に表れない”範囲は想像よりもっと狭いんじゃないのか」が大いに含まれてくるとは思いますが。


今回は前回載せた得失点をRuns Per Win(勝利数を増やすのに必要な点数)式(※1)により勝敗に変換したもの。
一試合に両チーム合わせて10点が記録されるリーグと5点しか記録されないリーグでは同じ「1点」でも価値が違いますが
勝利はある意味リーグをまたいでも比較させられる普遍的価値で、選手の持つWINは試合における支配力を如実に表すことになります。
以下の数字は簡単に言えば「該当チームの捕手がその年・そのリーグの平均的な捕手に比べて守備で何勝の利得をもたらしたか」というもの。

セ・リーグ2005 2006 2007 Total
中 日0.97 1.65 0.06 2.69
阪 神0.27 0.16 0.56 0.99
広 島0.75 -0.96 0.63 0.42
巨 人0.00 -0.39 0.12 -0.27
横 浜-0.74 1.03 -0.64 -0.36
ヤクルト-1.25 -1.50 -0.73 -3.47


パ・リーグ2005 2006 2007 Total
オリックス0.83 0.95 0.55 2.33
ロッテ-0.24 0.44 0.91 1.10
西 武-1.02 0.23 1.67 0.88
日本ハム0.39 -0.96 -0.11 -0.67
ソフトバンク0.87 -0.04 -2.14 -1.31
楽 天-0.84 -0.62 -0.89 -2.34


ピンク色で強調されているのはその球団の捕手がゴールデングラブを獲ったという意味で、Totalは単純に3年間のWINの合計です。
数字のスケールが小さいと感じられるかもしれませんが、リーグでかなりの強打者と認められる選手でも打撃で平均的な打者に比べて稼ぎ出すWINは3ぐらいだったりするので(つまり3とか行けばかなりすごい)数字に表れる守備だけで1を超えるとかはそれなりの影響力だと思います。
それでもやはりこの解析においては優れた捕手による利益は優れた投手や打者によるそれと比べると小さそうには見えますが。
この評価による最優秀球団とゴールデングラブの評価が一致しているのは2006年のセと2005年のパだけ。
まぁ、簡単な打球でもたまたま飛んでくる数が多ければ上がってしまう数字ですし主観評価がアテになるかがどうであれ不思議は無いのですが
この中で最高の傑出を記録している2007年の細川(西武)が獲れなかったのはちょっと残念な気もします(ソフトバンクのごたごたや楽天・嶋の起用によってたまたま底辺が下がったシーズンだったという感じもしなくはないですが)。

球団ごとに追った感じとしては中日・阪神の安定感とオリックス優良説。
広島はずっと石原と倉を半分ずつくらい使っていますが、このような評価法であまり二人の差は出ないようです。
ただ、そもそも前回やった手順で各プレーの得点的価値(重み付け)の部分がやっぱり微妙なんですよねぇ。一番肝心なわりに。
盗塁刺はもっと守備側利得が大きいような、捕逸はマイナスを大きくしすぎたような。
あとおそらく他人から見れば激しく蛇足であると思われる「リード」項もやっぱり外すべきか。


※1
Runs Per Win = 10 * SQRT(総得失点/総イニング)


 | HOME | 

プロフィール

管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

Baseball Concrete



RSSフィード

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

月別アーカイブ