Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

古典的なスタッツ

最近セイバーメトリクス系の、比較的古いスタッツ、指標について勉強しています。
例えば「打者が何得点分の貢献をしたか」ということを表すには最も代表的なものでRC、そのほかXRなどありますけど
Batting Runs(直訳すれば打撃得点、となりますかね)というものは以前よりポピュラーだったようです。
多分読めないであろう英語の分厚い本を買う気合はないので浅い知識ですが一般的な式は以下。

BR = (0.47*1B)+(0.78*2B)+(1.09*3B)+(1.40*HR)+(0.33*(BB+HBP))+(0.30*SB)+(-0.60*CS)+(-0.25*(AB-H))

局面ごとの得点の期待値を基にして各攻撃イベントが平均して期待値にどのような変化を与えるかを計算したもので
単打や二塁打それぞれに適切と思われる加重をしていくという、考え方がわかりやすいですよね。
そもそも平均的な得点を見込んだ上でそれに対する増減を評価するので、平均的な打者がゼロになるというもの(打数-安打はアウトを表してますね)。
XRに比べると評価項目の緻密さで劣るかもしれませんが簡潔でわかりやすいという意味では良い指標な気がします。
アウトの重みをリーグに合わせる、パークファクター補正をする、最終的にWINに変換するなどの運用があるようです。

守備指標はFielding Runsというものを見つけましたがちょいと不思議ですね。
Webで見たのは例えば
該当守備位置リーグ全体の 0.2*(刺殺+2*補殺-失策+併殺) を求めリーグの総刺殺から総奪三振を引いたもので割り「平均」として
各選手の 0.2*(刺殺+2*補殺-失策+併殺)-((チーム総刺殺-奪三振)*平均*出場率) を計算するというものですが
レンジファクター的な方法で守備貢献を求めて、平均的な守備者と比較することで得失点を計ろうというのはわかるのですが
補殺が刺殺の2倍の得点価値を持っていることになってますよねこれ。
それに関していまいちよくわからない。補殺のほうが能力を求められる的なことが書いてある感じもして、刺殺は受けるアウト、偶然的なもので選手同士比較するようなものではないという思想なのかもしれませんが難易度なんかが得点的価値に影響を及ぼすとも思えませんし。
刺殺と補殺でひとつあたりの価値が違うということ自体は十分考えられると思いますが。
あと投手のゴロ/フライ補正、左右補正がないとかの指摘があるのはクラシックなレンジファクターと同じことですね。

ただ最近個人的にはレンジファクター系の一番の問題は結局のところパークファクターと偶然的な打球分布や巡り合わせによるブレで、一年とかじゃそれなりに大きく出てしまうんじゃないかなと。
それに比べればずっと言われている「隣の守備者の能力で云々」とかはあったとして些細な影響なのではないかと思っています。
もちろん色々な補正を加えてベターにすることは素晴らしいのですけど。
とにかく基本的な考えとしてはアウト獲得の多さを評価し「平均的な選手が守るのに比べていくつ失点を防ぐか」ということが表されます。

そんなこんなで試しに聞きかじった算出方法でそれらの指標を使ってみました。
Batting Runsはアウトの重みをリーグに合わせ、盗塁の得点(SBR)は 0.22*SB-0.38*CS という形で、2007年セ・リーグの遊撃手6人の総合貢献を。

選手BRSBRFRTotal
井端 弘和4.65 2.78 9.75 17.19
二岡 智宏8.07 -0.54 9.01 16.54
梵 英心-1.39 2.12 12.13 12.86
鳥谷 敬-3.90 0.02 -0.34 -4.21
石井 琢朗-13.86 -0.58 10.18 -4.26
宮本 慎也-5.70 0.28 -18.80 -24.22


こんな感じで総合的な貢献が求められます。
井端は全項目がプラスなのでなんとなく気持ちがいいですね。
大体得失点の1/10がWIN(勝利)なので、ごく平均的な遊撃手を除いて井端を入れた場合2勝くらい増える、というような意味になります。そのような評価方法で「この投手とあの野手どっちを補強するのがいいだろうか」ということも比較可能。
宮本の守備貢献がやたらと低いのは守備指標が不完全な故の気まぐれとしても打撃貢献までマイナスなのは(この年曲がりなりにも打率3割)意外かもしれませんが
長打がなく四球が少ない打者は総合的な評価では高く出ないってことですね。
基本的なとこおさらい。

追記:上記の値は機会数を合わせていないので出場の多い選手ほど絶対値が大きく出ています。
例えば二岡は井端より出場が少なくてこの値なので同じくらいの打席数・守備機会とすれば井端以上の数字になります。
ただしもちろん、より多くの機会を得ても同じパフォーマンスを発揮できたか否かは不明です。

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管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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