Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

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守備観

A.守備力が失点に及ぼす影響は大きい
B.近年の巨人の守備は悪い
C.守備力の失点への影響は安定的である


守備のスタッツなどいじったりしているのでそもそもの守備へ思っていることを書いておきたいと思いますが
さて上記のA・B・C、どう思われますでしょうか。その通りか、間違っているか。

例えば「守備固め」は、スタメン選手を休ませる目的もあるかもしれませんがその名の通り守備を固めてよりリードを守りきりやすくするために行われているようで、守備が失点に対して重要であると信じられているが故でしょう(A)。
で、巨人について。特に守備に良い評価は聞いたことがありません。
例えば2007年なら、二岡の遊撃守備が限界だったとか、阿部もずっと評判が悪いですし、センターはホリンズでしたし、小笠原や脇谷に関してもあまり良い評判は……
世間的な評価では巨人の守備は悪いとされている気がします(B)。
そして「守備の良いチームは安定して戦える」というような格言(?)があります。
曰く「打線は水物」であって、打線に頼ったチーム作りは賭けみたいなものという扱いが時に見受けられます。確かに守備に定評のある日本ハムなど、ここのところ高い成績を叩き出しています(C)。

ではABC全部「正解」なんでしょうか?
投手が三振ばかりとれるはずもなく、一試合で数十回フィールドに打球が飛ぶことを考えれば
それを野手がまともに処理する能力がなければ失点が増大するのは当然と言えます。
しかしお遊びの野球ならいざ知らず、果たしてプロ野球のレベルで守備力でそれほどの差がつくのでしょうか。
冒頭のABCを全て肯定できるのか。

以下は直近3年の巨人の失点率。

2005---5.10(5)
2006---4.14(3)
2007---3.88(1)

著しく良くなっています。カッコ()内はリーグでの失点率順位。
ここでAをその通りだと仮定してみましょう。
守備力は失点率に強く影響する。それならば失点率が良くなるところには守備力の改善があるべきです。
巨人の守備力は近年非常に改善されているということになります。
2007年は2006年に比べ守備力に定評がある小坂誠や若く身体能力に優れた鈴木尚広、矢野健次、亀井義行あたりの出場機会は減っていますが、結果はそういうことです。
そのように、原則的に考えればAを本当だとするとBが嘘になりますね。
Aによると失点率と守備力は相応の相関関係を持つはずなので。
仮に、守備力は重要で巨人は守備力が悪かったけど投手力のおかげで失点が少なかったのだとしても、それは結局守備力が低くとも投手力によってリーグ最優秀の失点率を記録できること、すなわち守備力はそれほど重要とは言えないことを意味してしまいます(あるいは巨人投手陣の超異常な傑出を示す)。

AもBも本当であるとすることは「守備力は失点に強い影響を与え巨人の守備は悪かったがリーグで最も失点が少なかったチームである」という主張になり、かなり無理がありますね。
最後のC、「守備力の失点への影響は安定的である」を覆すことによって基本的に守備は重要で巨人の守備は悪いが2007年の巨人は例外でたまたま失点が少なかったのだ、と言うことは出来るかもしれませんが、それもまた結局守備力など強化しても勝利に結びつくとは限らないということを意味し、野球観としての「守備は重要である」と矛盾しかねません。
巨人の結果が例外であるという主張と原則として守備は重要であるという主張は、少なくとも緩い矛盾の関係にあるのではないでしょうか。どちらかを強く主張すればどちらかは立ちにくい。

このように考えていくと、冒頭に挙げたA・B・Cは一般的に当たり前と思われていることのようでいて
同時に主張しようとすると事実との矛盾を生じる気がします。
BとCを本当として、守備は安定的に失点に影響するし巨人の守備は悪いとすると、巨人の失点率推移から守備の悪いチームでも優れた失点率を記録することができることになって、守備力は重要とは言えない。つまりAが嘘になります。
AとCを本当だとして守備の影響は大きい上に安定的と考えると、最優秀失点率を記録した2007年巨人の守備は良いと言わざるを得ません。

以上のような考えから、以下の3つのうちひとつ以上は本当になってくるのではないかと。

A.守備力が失点に及ぼす影響は小さい
B.世間一般の主観的守備力評価は実態に即していない(巨人の守備は良い)
C.守備力の失点への影響は不安定なものである

特に最近Cを怪しいと思っています。
やたらと「守備の良いチームは安定する」が当たり前のように語られますけれど
確かに打撃結果に比べて守備の動き、野手の周辺に飛んできた打球を処理する内容は安定しているかもしれませんが右中間真っ二つの打球なんかはどうしようもないわけで、それら打球分布は守備者からすれば知ったこっちゃなく
守備の失点への影響は気まぐれであるという認識でも不思議はないような気がするんですよね。
守備にスランプがなかったとしても、その守備の失点への影響が不安定だったらアテにするようなものじゃないんじゃ。
もちろん守備の動きが悪いより良いほうが良いに決まっていますけど。
現在はそんな感じで考えてます。
また今回は最近でわかりやすいところと思い巨人を取り上げましたが他のチームの失点と定説・評判を照らし合わせてもどうも噛み合わないことが多いようです。
リードとかもこういう見方で少なくとも現実の説との矛盾は出てきそうですねぇ。「どうとでも言える度」は遥かに高いので難しいかもしれませんが。

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管理者:クロスケ

野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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