Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

サンプル数を増やして内野手の守備指標を見る

サイトのほうで直近5年分の内野手評価(独自指標)を算出したので
そこから5年分の守備指標をまとめると優れている内野手は誰か?ということを見てみました。
1年程度のデータでは明らかにサンプル数が足りないRRF系の守備指標ですが(まぁサンプル不足なのは打撃のスタッツでも投球のスタッツでも同じですが)このくらいイニング数を重ねた分を見るとそこそこ真の能力に迫っているのではないかと考えられます。

3000イニング以上を目安として、イニング数を1260で標準化した得点評価。
140試合を、平均的な守備者が守る場合に比べて防ぐ失点で表すことになります。
まずは一塁手。

選手イニング得点/140試合
福浦 和也4358 4
カブレラ4301 3
シーツ3103 1
栗原 健太5051 -9
ウッズ4308 -13

福浦が良いのはイメージ通り。前にこのブログの記事で取り上げたフェルナンデスは、1700イニングくらいで表には含まれていないものの23。
シーツがもっと良くてもいいような気もするものの、ウッズが大きく低いというのはやはりイメージと合致。
栗原はずっと悪かったのに2009年急に良化し、合わせるようにして東出のスコアが悪化。この辺の関係がちょっと気になるところです。単なる打球の偏りかもしれませんが。



二塁手。

選手イニング得点/140試合
東出 輝裕4406 13
本多 雄一3366 12
片岡 易之3870 10
田中 賢介4744 9
田中 浩康3827 7
荒木 雅博5569 1
仁志 敏久3606 -2
高須 洋介3773 -5

セイバーメトリクスでは常に「名手」評価の東出が1位。前述の通り今年急に悪かったのが若干気になるものの。
その他本多・片岡・両田中らのグループはこの指標的には大体「同じように守備が上手い」とみなしていいかと。
数字は得点の評価ですが、奪アウトの数に直しても違いは一桁程度。年間400以上の補殺をとるなかで十何試合にひとつ補殺が多いことなんて普通に見ていてまず気付かないと断言しておそらく差し障りは無いでしょう。
評判に反して荒木は平均的で、仁志・高須は若い選手の脚力には劣るという感じか。



三塁手。

選手イニング得点/140試合
中村 剛也3594 8
今江 敏晃4958 5
新井 貴浩4811 5
中村 紀洋3182 5
村田 修一5617 2
小笠原 道大3507 -3

あんまりしっくりこないけれどもおかわり君がトップ。
とはいえ全体的にレギュラー同士であまり差がない。今江・新井・中村紀あたりなんて数字に違いが見られないし。
イニング数不足組を一応見ると小谷野・森野が良く今岡がとても悪い。



遊撃手。

選手イニング得点/140試合
梵 英心3234 16
金子 誠4703 15
西岡 剛4411 9
井端 弘和6092 5
宮本 慎也3342 4
石井 琢朗4453 3
鳥谷 敬6440 2
川崎 宗則4932 2
二岡 智宏3478 -9
渡辺 直人3098 -11
中島 裕之5442 -15

梵がトップ。
セ・リーグは梵以外団子で、井端・宮本・石井・鳥谷はほとんど差なし。
あえて言えば井端は負傷の2008年を除けば少し抜ける。年齢を考えると鳥谷は宮本・石井の両ベテランを越えていたいところかもしれない。
パ。リーグでは金子誠が貫禄のトップ。「金子のトップと中島のワーストは明らかでその間に西岡・川崎・渡辺直が収まる形。中間3人の中では渡辺直が一段劣る」ぐらいの言い方にするとイメージに対してしっくりくるような気もする。
2000イニング以上を含めれば大引がトップだったりします。坂本は平均的。




コメント

うーん・・・
こうして長期的なスパンで見てみると
以前ブログで仰ってたように、「守備で決定的な差をつけるのは難しい」っていうのを改めて感じますね。

とはいえ遊撃は結構な差がついてますね。
中島ならまあ30点差くらい単年でも跳ね返しそう、とは言っても。

統計学に詳しいクロスケさんに伺います

テッドウィリアムズ以降 絶滅種と化した4割打者にしても ルースは393であっても 首位打者を獲得できなかった年はありましたが、フェーズ(時代環境)が完全に違っている選手を数値という物差しでは単純に測れわけですが、

打者の最高と最低の 標準偏差が近年 どんどん小さくなっている中でテッド ウィリアムズの400だけは除いて、現代の打率370から380の価値がかつての400と同等であると 統計学的なフェアーな見地から 眺めることは可能でしょうか。

お久しぶりです。クロスケさんのコラムを読んでいて逆に気になってしまったのが、
「野球というゲームにおける運の要素の割合は具体的にどれくらいか?」ということです。

相対的に得点能力の低い打線が、得点能力の高い打線よりも高得点を挙げ続ける確率(たまたま一度だけというのではなく長期的なスパンにおいても)は、自分が考えているよりも相当大きいのではないかという気がしてきました。

各チームの得点能力に対する、選手個人の能力の影響よりも「運良く」打線が繋がったかどうかの方が影響が大きいとしたら、誤差によって微々たる能力の違いはかき消されてしまう、ということになると、なんかミもフタもないような・・・えーと、まとめきれなくてすいませんです。

>Sibierskiさん

単年の数字、ましてや打撃指標などと比べるとインパクトがないのは確かですね。
10点ぐらいの差があればチームにとっては結構重要ではあるわけなんですが。

>王さん

統計学は基本的なことを勉強しただけで、詳しくはないです。とりあえずそこを訂正させて下さいw
で、それぞれの時代において分布の中の位置付けの希少さが同程度であれば価値として同じと言うことができるか、というご質問だとすれば
私はある意味ではそういうふうに言えるだろうと思います。
むしろ、平均と分散が異なるような場合にZ値(平均を0、標準偏差を1として標準化した値)などを用いずに直接比較することは間違っていてだからセイバーメトリクスでの歴史的評価では傑出度という考え方が出てくるのだと理解しています。
同等の価値という言葉にどこまでの意味をもたせるかによるんですけどね。
また、RCAAなどは純粋に利得を比較するもので、希少性や難易度については一切問題にしないという点で明快であり取り扱う問題によってはこちらでの解決が現実的かもしれません。

>Exchangeさん

ひっかかるところはよくわかります。
具体的にどのくらいというのはどう表現するか迷うところですが
私が以前やったことで言えば『打線の勝率(http://bbalone.blog119.fc2.com/blog-entry-194.html)』あたりの内容が関連していて
まぁ常識的に言って1位のチームと6位のチームの対戦でも試合前にそんなに結果がわかりきるなんてことはないのが野球ですからね。

個人的に気になるのは
あまりに実力が運に埋没しすぎてチームを強化することへのインセンティブが失われてしまうことで
そうなると野球のレベルを高めることにならないわけなんですよね。努力をしても報われにくいし努力のない球団でもそれが如実に顕在化はしにくい(責められない)ってことですから。
それでも、ただでさえ運の要素が強い野球にさらに「番狂わせの可能性を発生させることを目的とした」クライマックスシリーズなんてやっているくらいなんで
一応今のところは盛り上がれていて、それでいいのかもしれません。
運任せのゲームを楽しむこと自体は言うまでもなく価値観だけの問題ですから。
どっかで見直されても面白いかもしれませんが、こっちも馴染んじゃってますよねぇ。

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セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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