Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

ゴロとフライ

大雑把に分けると打球には主にゴロとフライがあるわけですけれども
ゴロを打つのはいいことなのかとか、どっちのほうが価値が高いのかということが問題になることがあります。
そして結論から言うと、セイバーメトリクスではフライのほうが攻撃にとって有効で守備側にとってダメージだと見られています。
何故なら安打になりやすいしその上長打になりやすいからです。

というのは、FanGraphsで最近「Groundballs and You」という記事がありまして、わりと議論が盛り上がって発展しているんですが
記事の内容としては非常に簡単で「ゴロとそれ以外の打球を比べるとどちらが価値が高いのか?」という主旨です。
筆者はゴロ一般とフライ(内野フライ&ライナー&外野フライ)一般についてアウト数の期待値と(得点期待値の変動から計測した)平均的な得点価値を算出していて
その結果は平均的なゴロは0.04点・0.80アウトを生み、平均的なフライは0.23点・0.62アウトを生むというもの。
消費するアウトあたりに生み出す得点数という単位で見るとフライのほうが7.4倍も価値が高いことになります(ちなみにライナーを除外して計算してもフライのほうが価値が高いということです。ただしこれはインプレーに限った話ではなく本塁打を含んでいることに注意。インプレーに限ればゴロとフライの価値は同じに近いとコメントされていますね)。

ゴロとフライの比較それ自体は別に新しい議論ではないですから、コメントからも問題なく受け入れられていることがわかると思います。
例えばTHTの「Batted Balls and DIPS」でも打球の種類ごとの得点価値が算出されていますが
ゴロ:0.076 内野フライ:-0.038 ライナー:0.217 外野フライ:0.256
といった具合になっています。フライをさらに分類すると内野フライは守備側にとって良い打球であることがわかります。
また、Baseball Times Vol.46ではゴロが安打になる確率は25.8%、非ゴロでは39.4%と示されています。
要はさまざまなデータがフライは怖いことを示していますよということで、これはこれまでの価値観で野球が行われたことの結果として起きていることなのでとにかくフライを打とうとするべきだとかいう話になるわけではありませんが(内野フライになったらむしろマイナスなのはわかっていますし)
無闇に「打ち上げるのは大雑把だ」とか「転がせば何かが起きる」といってフライを嫌う必要はないということは言えると思います。

これを選手評価の観点から見ると、投手はフライを打たせるよりはゴロを打たせるほうが安全だと見ることができますし(当然ゴロを打たせれば無条件で良いとかフライボールピッチャーはダメとかいうことではありません)
セイバーメトリクスは得点への貢献を重視しますから打者には長打力が重要になり、結果として高く評価される打者はどちらかといえばフライを打つ打者が多くなってきます。
FanGraphsのデータより、wOBA(打撃総合指標)とGB/FB(ゴロの多さを表す指標)の相関をとると、弱い負の相関関係がありました。
もちろん一概にGB/FBから何かが言えるわけではなくてゴロを打って内野安打にできる打者とできない打者、フライを打って本塁打にできる打者と弱いフライにしかならない打者等ありますから、その辺はタイプということになりますね。


コメント

おそらくは安打になるかどうかはスコアボックス上の打球の種類よりは
強さや距離感のつけ易さに由来すると想像してるんですが(というかこれを逐一調べるとか無理だから公式記録上のもので代用するんでしょうけど)
このどちらも直観的にはゴロの方が不利な気はするんですよね。

それにしても気になるのはなぜゴロを打つことに価値を置かれてきたのかな、ということですね。
昔は道具も悪かったみたいですから、ゴロを打つことが目に見えて有利な時代があったのかなあ、
とかも思わないではないんですが、ちょっと考えにくい事態ですよね、それも。

>Sibierskiさん

時代によっての事情や、アマでの事情を潜在意識として持っているとかってことはありえますね。
守備が悪くて、かつ強いフライが打てない状況であれば確かにゴロのほうが望みがあるんでしょうから。
大事な場面でフライだと「打ち上げちゃったら終わり」とか言われたりしますがそれが長打になる可能性もあったんだってことは意識して欲しいところです。

ところで関係はありませんがNPB公式サイトで明日までの予定でアンケートを実施しているのを今更見つけたのでなんとなく紹介……
http://www.npb.or.jp/npb/20100113enquete.html

私もアンケートを出してきましたよ。
今一番欲しいのは守備イニングなので
一応これを第一にプッシュしておきました。

やっぱそこですよねw
あえて誘導するようなことは書かないようにと思いましたがいずれにせよその辺はセイバーメトリクスやられている方の中では一緒だろうなぁと思いました。
「MLB公式のように」なんて攻め方をする自分がちょっと嫌になったり。

一応私も出してきました。
守備イニング、投球数、被投球数あたり加えてもらう事を
希望する旨、書いておきました。
私の場合は自分がやるというより成果を見させて頂く、
という感じが濃厚ですけども。
あちらにとって集計の技術的な難易度はどんなもんなんでしょうね。
いや、データスタジアムあたりに委託してるんでしょうか。

自前でとっていると思いますけどね。データ入力作業のアルバイト募集してますし。
ただ気になるのは採用する記録とか指標の計算って野球規則で定められていた気がするので
それ以外のもの(守備イニングとか)はそもそも記録すらしていないんじゃないかってことです。
末端のデータ収集が一番大変だと思いますから、労力を考えると強気には出られませんね(それなりの労力をかけても機構側にとってマイナスにはならないと思うので要望するわけですが)。
どっかのコラムで出るRFの記事にそれなりの反響があることを考えると、yahooあたりが守備イニングとRF出したりしたら結構人気になっちゃう気がするんですがそうでもないんですかねぇ。

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野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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