Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

超えるか超えないかだけが問題ではない


盗塁の損益分岐 (Baseball Lab)

岡田さんによる盗塁の分析。
こういうふうに「勝利確率では……」とか「NPBの今年の得点期待値は……」とかいう話が当たり前のように見れるって(改めてですが)すごいですよね。

この話に乗って私のほうで勝手に付け加えたくなったポイントとしては、損益分岐点それ自体は「それを超えたらどれだけ良いことがあるか」を教えてはくれないというところです。

MLBから係数を持ってきて盗塁成功の一般的な得点価値を+0.19、失敗の得点価値を-0.44とすると、成功率の損益分岐点は70%です。
このとき、ある走者を取り上げて成功率が74%だった場合に「損益分岐点を超えているからこの走者の盗塁は有効だ」と評すること自体はいいのですが、企図が50回(成功が37回)あるとしても総合的な利得は 0.19*0.74*50-0.44*(1-0.74)*50=1.31 で1点ちょっとでしかないことになります。

つまり、損益分岐点を超えているからといってそんなに良いことがあるかというと、この場合は大したことないわけです。このあたりはせっかく得点期待値などの定量的な分析ツールがあるのだから、見方を固定せずに冷静に評価する必要があると思います(ちなみに「盗塁を試みることが投手へのプレッシャーに~」といった話は今回の議論とは別の話ですので、悪しからず)。


コメント

利得まで出してあげた方が良かったかもしれませんね。
実は途中までチーム別に利得を入れていたんですが、
複雑すぎるかと思い断念しちゃいました・・・・

いえいえ、これはネット上なんかで見かける「セイバーメトリクスでは盗塁の損益分岐点は○%と言われるが、この選手はそれを超えているからすごい」といった類の言説について私が日頃から思うことを便乗して書いただけで
岡田さんの記事には不足もミスリーディングな面も全く無いと思います。そういう指摘の意図はないです。
Win Expectancyを使ったグラフ面白いですね。美しさすら感じます。

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セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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