Baseball Concrete Blog

主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

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いつもはあまり気にしないバントのこと

セイバーメトリクス好きはさぞかしバントが嫌いなんだろうと思われているのかどうかわかりませんが、自分は普段はバントにはあまり興味はありません。

統計データという名の過去の事実を普通に見て、普通に筋道を立てて考えれば、一般的には有効でない戦術なんだろうなとは思います。ただ、実際には打力の低い打者がバントをしたところで、仮に勝利確率が下がるとしても大したものではなくヒッティングの場合と顕著な差はないですから別に好きにすればいいんじゃないの、と。

しかし今回のWBCを見ていて、日本代表チームの病的なまでのバント多用は正直不快に感じてしまいました。

前提として、よほどの弱打者でない打者がバントをすれば基本的には勝利の見込みは下がります。単に大量点の見込みがなくなるということではなくて、1点だけを狙う場面でもバントは別に有効な戦術ではありません。今回の代表の試合では、相手の投手が良いと考えるにしても、日本でトップクラスの打力を持つ選手達が平気でバントをするので驚きました。

当然、選手は死に物狂いでやっているでしょうし、勝つか負けるかは彼らの名誉に関わる大きな問題です。采配は彼らを後押しこそすれ、足を引っ張るものであってはならないことは言うまでもないです。そこで勝利の見込みを下げるバントのサインを出しまくることについて「データとか調べてないからバントのほうが確実に点が取れるって勘違いしちゃってた、ゴメンネ」では済まされないかと。

選手に向かって「確実にホームランを打て」「絶対に完封しろ」というのは無理な注文ですが、ベンチがバントのサインを出さないというのは意思ひとつでできることです。気付けば直せる勘違いで日本代表チームを不利に追い込んでいるって、あまりにももったいないことではないかなぁと。

何も高度で特殊な数字を扱ってはじめてわかることというのではありません。過去の事実をごく単純に見れば、客観的な経験として、バントをする前の状況のほうが後の状況より点が入りやすいんだなとわかることです。

伝統的な戦術論を軽んじているわけでもありません。とはいえ、過去にバントが有効だと信じられていたとしても、それはそれとして、経験から学んで野球に対する理解を改善させていけばいいだけのことでしょう。そこに「新思考派」とかキャッチコピーをつけるほどのものですらないです。かつては「権藤権藤雨権藤」のような投手の酷使があったものが、さすがにそこまでやれば投手が潰れることがわかって、今ではそこまでの酷使は行われません。これも普通に経験から学んで意思決定を改善させた例で、バントについても同じように減らしていけばいいだけのことだと思うのですが。

とりあえず目先の進塁にとらわれすぎなように思います。「あと一本が出ない」って、その一本が出るための機会(アウト)を自ら捨てているわけなんで……。

注釈として、もちろんセイバーメトリクスは単純に平均的に見込まれる得点の多寡だけでバントの是非を議論しているわけではありませんし、バントがどんな場面でも100%ダメだと言っているわけではありません。技術的な部分についてはBaseball Prospectusが出版している『Baseball Between the Numbers』などがおすすめです。


コメント

そもそもセイバーメトリクス云々関係ないレベル(野球観戦者の感覚レベル)で今回の日本代表はバント多すぎる気がします。
実際2006年は9試合で6個、2009年は9試合で7個に対して今大会は4試合で既に6個、昨季のNPBの両リーグ平均犠打数が1試合1個も無かったことを考えるとやはり今大会は多すぎると言わざるを得ません。

>哲さん

たしかにそうですね。
仮にバント自体が有効な戦術なら数は問題ではない(というか多いほど利益が増える)わけですが、多すぎることがきっかけで違和感を持ってもらえると、バントそのものについて考え直す機会が生まれるのではと期待してしまいます。

ヒルマン元日ハム監督がバントについて語っていましたね。
「バントは日本人の“免罪符”だ」と。
ttp://number.bunshun.jp/articles/-/71342?page=2

バント嫌いのヒルマンに言わせれば、
日本人選手はバントをさせると精神的に落ち着くらしいです。
得点効率が落ちることを知ってるアメリカ人監督が、
日本ではバント戦術に「妥協」するのが興味深いですね。

台湾戦までは極端に長打が出ていなかったので、安定した得点力を得られない状態だった事が一番大きな要因ではないでしょうか
与四球が少ない投手だった場合、連続出塁できていたかと言えば少し疑問が残ります
バントは効用を下げる作戦というより凡退のマイナスを軽度に抑える作戦ですし、バントが増えたのはリスクマネジメントの結果ではないでしょうか
多すぎるのは同意しますが、ベンチが無知であるという前提の采配批判は少し乱暴な気がします

>ぱらぼらさん

バントは大部分が精神的な問題なのかもしれないですね。
実際の結果(得点の確率がどれだけ上がるか)に関わらずバントは「確実」な戦術だと。
私も普段は「そんなにしたいならすればいいんじゃないの」と思っているタイプなのですが、今回どうしても気になってしまいました。
ところで引用のURL、得点の期待値を確率と読み違えるお馴染みの勘違いを犯していますね。
ヒルマンさんが間違えたのか記事を起こした方が言葉を勘違いされたのかはわかりませんが。



>さうすさん

結局は定量的な問題で、真実はわからないですよね。
(バントさせなかったとして)打てなかったかもしれませんし、打てたかもしれません。
確率論として言えばよほど打てる期待が低いのでなければバントは有効でないのがわかっていて、代表の打者は普段質の高いNPBの投手と対戦しながら高いOPSを残しています。
現にバントをする前には打者が出塁しており、またバントの後には返してもらわないといけないわけですし、バントの局面だけ著しく打者に期待できるパフォーマンスが低いと考える(またその判断をする場面が一試合に何度もある)ことに合理性はないと私は考えました。
「とにかくあの場面は打たせてもダメだったと思う(プロがそう判断したんだから正しい)」と言われてしまえばそれまでですが(検証できませんので)。

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野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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