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主にプロ野球について、セイバーメトリクス的な考えを交えながら好きなことを書いています。

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さらにスタンダードwOBA

前回の記事に引き続き、スタンダードwOBAについて。実際の分析や指標の改善ではない話をあまりしても仕方はないのですが、自分がwOBAのベーシックバージョンを作るならどうするだろうか、ということを試しに考えてみました。

私なら以下のようにします。係数や項目をちょっと簡略化して一般的に使えるwOBA式。


wOBA=(0.7×(四球+死球)+0.9×単打+1.3×二塁打+1.6×三塁打+2.0×本塁打)/(打数+四球+死球+犠飛)
ちなみに wRAA=(wOBA-リーグ平均wOBA)/1.2×(打数+四球+死球+犠飛)


Tangotigerのバージョンと比較してのポイントは4つほど。

・失策出塁は入手できる場合のほうが稀なので原則除外の方向で。
・実際に起きたイベントの得点価値の観点からは二塁打と三塁打を区別しないことはナンセンスに思えるので区別する形に。
・故意四球は数字が区別されていない場合があったり分けると計算が煩雑になるのに加えて、故意四球の記録以外にも敬遠気味の四球もあるなど記録の区分が本質的に意味があるか微妙な部分もあるのでベーシックバージョンとしては区別しない形に。
・wOBAが出塁率の形式を踏まえていることを考えると分母が共通していることはわかりやすさなどの点で有用だと考えるため分母を普通の出塁率と共通に。


なお、wOBAscaleを1.2、アウトの得点価値を0.26としてwOBAの係数導出プロセスを逆に遡り普通のLWTSの数字を計算すると(1.2で割って0.26を引くだけ)四球から本塁打までの各数値は0.32・0.49・0.82・1.07・1.41と、一般的に使用されるLWTSの数字をよく近似できることがわかります。このくらいであればとりあえずwOBAといえばベーシックバージョンを使い、得点価値に精密にこだわりたい場合だけ調整した値を使えばいい、という考え方もできるかと。FIPなんかもその辺を割り切った上で13・3・-2の数字が広く使われているわけですし(当然FIPにおいても精度はさほど犠牲になっていません)。

年度ごとに細かく調整した係数を使って計算する場合に対しての誤差という意味ではほとんど気にするレベルではないのではないかと考えます。二塁打ばかりめちゃくちゃ打つなど偏りがある選手について通算レベルで見るなら問題もあるかもしれませんが、少なくともシーズンレベルでは得点や勝利数の単位での分析を害することはないかと。これくらいの係数の差で順位などが入れ替わるのであれば、元々評価において意味のある差はないということです。

例えばFanGraphsは一定のアルゴリズムに基づいて年度ごとに調整したwOBAの係数を算出していますが、これを見ると、年度ごとに係数が変わるといっても小数点以下第二位以降の微妙な変化であることがわかると思います。仮に(wOBAscaleで割り戻した)係数の差が0.01なら、当該イベントが100回発生してやっと得点の意味で1点の誤差となります。

以上wOBAとちょっと戯れてみました。別に「いい式を作ったからみんな使ってくれ」という意図の記事ではありません(そもそも、せっかくTangotigerが基準になる式を提示したのにその「ベーシック」をさらに乱立させてどうするのかという突っ込みも成り立つ感が…。冷静に見れば簡易版といっても「正規の」式と大して変わらないですし)。
せっかく有用な指標があるのにちょっとしたところで数字が合わせられないとか難しそうといった感じで敬遠されたりするのはもったいないという気持ちから、簡単な形にもできるしそれでも充分有用だよということを紹介してみました。


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野球全般好きで、プロ野球をよく見ますが特定の球団のファンではありません。
セイバーメトリクス(野球の統計的分析)の話題が多く、馴染みのない方にはわかりにくい内容があるかもしれませんがサイトに体系的にまとめています。

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